自動運転車を普及させるキー技術、ダイナミックマップ
「高精度3次元地図」 と呼ばれるダイナミックマップは、(株)産業改革機構が中心となって設立した「ダイナミックマップ基盤株式会社」が 推進している技術である。国プロをベースとするこの日本企業の集まりで、日本の自動運転地図のルール作りをしようとするように思われる。
ダイナミックマップ基盤株式会社」の出資者一覧
- (株)産業改革機構
- 三菱電機株式会社
- 株式会社ゼンリン
- 株式会社パスコ
- アイサンテクノロジー株式会社
- インクリメント・ピー株式会社
- 株式会社トヨタマップマスター
- いすゞ自動車株式会社
- 株式会社SUBARU
- ダイハツ工業株式会社
- スズキ株式会社
- トヨタ自動車株式会社
- 日産自動車株式会社
- 日野自動車株式会社
- 本田技研工業株式会社
- マツダ株式会社
- 三菱自動車工業株式会社
しかし、海外企業のHERE Technologies(HERE)は、グローバル統一規格を設定しようとしていて、国プロだからとはいえ、日本国内のルールを設定に繋がるとは限らない。世界の統一ルールがデファクトスタンダードになってしまえば、日本も追従せざるをえない。つまり、優れた技術をどちらが先に設定し、どちらが主導権を握れるかの競争がそこにある。
ニュースでは、KDDI・ゼンリン・富士通の3社連合の配信技術の実証実験の記事がある。通信インフラのKDDIと地図のゼンリン、それにソフトウエアの富士通が組んで、基盤技術を構築中である。
- 自動運転の基幹技術、AIが読む「ダイナミックマップ」とは? (1/3)ITmedia 人はクルマを運転する際、地図やナビの情報だけではなく、常に自分の目や耳で周囲の状況を把握する。例えば信号の色や工事中の看板、歩行者や他のクルマの動きなど、刻々と変化する情報に対応している。こうした情報が重要なのは自動運転車も同じ。ダイナミックマップは、高精度な3次元地図データに交通規制や道路 … 自動運転の基幹技術、AIが読む「ダイナミックマップ」とは? – ORICON NEWS
- 自動運転に必要な地図“ダイナミックマップ”とは? KDDI・ゼンリン・富士通が配信技術の実証実験を開始
- KDDI・ゼンリン・富士通、自動運転向け「ダイナミックマップ」の生成・配信技術の実証実験を開始
一方、主導権を握る方法として、特許がある。ルール設定されても、特許で独占されてしまうと標準化どころではない。特許を保有していない企業は、参加できなくなる。ただし、このような技術は、普及して価値があり、一社で独占するような技術で無いので、特許を独占的に活用するケースはなく、標準化技術として、広く一般企業に低率でライセンスすることが通常と思う。その標準化団体に当たるのが、先に説明した「ダイナミックマップ基盤株式会社」なのかもしれない。そこで特許出願状況を調べてみた。(以下リスト)
日本特許出願がある主な企業
日本での特許出願をする企業は、「ダイナミックマップ基盤株式会社」の出資会社も含むが、パナソニックグループ、日立オートモティブシステムズ、など、それ以外の企業の出願もあることが分かった。
米国特許出願がある主な企業
- HERE GLOBAL
- DENSO
- TOYOTA MOTOR
- APPLE
- MICROSOFT TECHNOLOGY LICENSING
- MITSUBISHI DENKI
- INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES
- SAMSUNG ELECTRONICS
- LG ELECTRONICS
米国特許出願がある企業は、日本企業では無い。HERE GLOBAL の特許出願は活発であった。また、GOOGLE,APPLE,MICROSOFT,IBM,などの大手のIT企業が出願数上位に並ぶのが、日本の脅威と言える。
日本の国プロに関わる特許出願は、通常の企業での開発と比べると少なくなる傾向がある。連携する企業間の出願を手控える傾向と、自らの企業の特許として使いにくい点も、企業実費の出願を手控えることに繋がるのが原因では無いかと思う。出願を積極的に行うHEREに日本連合が勝ちにくい構図があるのでは無いかと思った。
本ブログの内容は、をクリックした先の掲載内容をコピペーしたものである。
リンク先のサイトは、自動運転車の技術動向調査の専門ポータルサイトです。
一度、ご確認いただければ幸いです。
アップルとフォルクスワーゲンの自動運転車開発での提携
アップルが自動運転車開発をしている。シャトルバスを開発している。
https://www.volkswagen-vans.co.uk/en/models/Transporter-shuttle.html
その自動運転化をアップルが担うという関係が見えてくる。
アップルが自動車産業に関わる第一歩なのかもしれない。
ウェイモ、ホンダ、GMの連合強化で自動車の次世代化が進む
ホンダとGMとの協業は、燃料電池電気自動車(FCEV)や2次電池に加え、自動運転にまで拡大強化した。
両社は、Googleから独立したウェイモとの提携をしていて、ウェイモ、ホンダ、GMが連合したと言える。
1)Honda Joins with Cruise and General Motors to Build New Autonomous Vehicle
Honda investment of $750 million values Cruise at $14.6 billion
October 3, 2018, U.S.A.
フォードやWVと自動運転技術で提携するARGO AI(アルゴAI)技術
自動運転技術で話題の「argo.ai 」について調べた。
アメリカの企業で、フォードと提携している。
独VW(フォルクスワーゲン)と提携する話もある。
独VW、フォード支援のアルゴに出資も-電気・自動運転で提携協議
「argo.ai 」は、買収をして、規模を拡大していることが分かった。
http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-biz-market/21205/
2017年10月にPittsburgh--Argoは、LiDARセンサの開発と商用化で広範な経験を持つ企業、Princeton Lightwaveを買収した。
Princeton Lightwaveの技術は、検出範囲と分解能を拡張するLiDARセンサ技術があるようである。
Argoの技術を補完し拡張する。
by アナリス
大森バルブの特許
VERMICULAR(バーミキュラ)」の発明者は副社長!
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特許番号】特許第6238940号(P6238940)
(24)【登録日】平成29年11月10日(2017.11.10)
(54)【発明の名称】調理鍋
(22)【出願日】平成27年8月31日(2015.8.31)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被調理物を収容し加熱調理する調理鍋であって、
底面部、及び前記底面部の周縁から上方に延び上端部に本体側当接面が形成された側面部を有し、前記底面部と前記側面部とによって被調理物を収容する収容空間を形成する鍋本体と、
前記本体側当接面と当接する蓋側当接面を下面に有し、前記収容空間を着脱自在に覆う鍋蓋と、を備え、
前記本体側当接面と蓋側当接面とは加熱初期において全周に渡って当接するように構成され、
前記鍋本体には前記本体側当接面と交わるように本体側シール面が設けられる一方で、前記鍋蓋には前記蓋側当接面と交わるように蓋側シール面が設けられており、前記本体側シール面と前記蓋側シール面とが一部において離隔し、残部において当接するように構成されており、
加熱調理を行うことによって、前記鍋蓋が前記鍋本体から離隔するように前記本体側シール面及び前記蓋側シール面に沿って移動し、前記本体側シール面と前記蓋側シール面とが前記残部において当接した状態を保ったまま、前記本体側当接面から前記蓋側当接面が離隔することで、前記本体側シール面と前記蓋側シール面とが離隔している前記一部を経由して蒸気が外部に導出される、調理鍋。
「下町ロケット」特許
HPでは、「あらすじ」ストーリーが書かれていた。それによると、続編であった。
下町の工場「佃製作所」の佃 航平(阿部寛)が主役で、登場人物は一緒であることがわかった。
また、前回が「ガウディ計画」、今回が「ゴースト」で、「佃製作所」の佃 航平社長の物語。
私は、今回の原作を読んでないので、ストーリーは分からないので、ドラマを楽しみにしている。
さて、本ブログでは3年前に記事を書いていた。佃製作所の特許のこと、など。
1)2015年11月21日 佃製作所の調圧バルブ特許は?
2)2015年11月22日 発明者 佃航平は、実在する?
3)2015年11月27日 下町ロケットの特許は架空でした!
4)2015年11月29日 下町ロケットの11/29放送の pmea って、架空?
5)2015年12月16日 【ガウディ計画】心臓人工弁の特許
6)2015年12月26日 ガウディ計画の人工弁の特許発見!
特許第6271015号(P6271015)
【発明の名称】植込み後に識別可能な外科心臓弁
この特許の出願人(企業名)は、米国に本社がある、エドワーズライフサイエンスである。
日本の下町工場ではなく、海外企業だった。
その企業のホームページを調べて見たら、特許だけでなく、製品になっていたようだ。
インスピリスRESILIA大動脈弁
https://www.edwards.com/jp/professionals/products/inspiris-resilia
患った人を救う夢の医療機器である。
この例では、下町工場の特許や製品ではなく、親会社が上場企業の大手企業のもの。
このドラマはフィクションであるが、
下町工場の技術が、大手企業が求める技術レベルの高いものとなり、かつ、特許を保有し、
大手企業と対等に戦えるという話は、私を含めた技術屋の夢。
私は、そのような下町工場を応援します。
by アナリス